
背中に湛えているのは・・・・・涙?

担任に知らせるために、連絡帳に記入した。
何年も家庭訪問の際の注意点しか書いたことがない。
ましてやこんなに口に出しにくい話題など。

六年生の名前が出たのはきのうの夜だ。
わたしもつい関係ないと思って、先日はあまり気にしていなかった。
ところが、うちの子によれば、その子も他の子からお金を取っているという。
一瞬、目が点になった。
これはもう学年だけで解決出来る事態にはない。
Aくんひとりが悪いのではなく、それさえも「やらされている」可能性が出て来た。
こういうとき、学校と長くつきあって来たことを良かったと思う。
バカ話だけではなく、きちんとどういう子どもたちに育ってほしいか、一緒になって考えて来たことを。
連絡帳には六年生の子の名前も書いた。
その子の担任と話し合うことを狙ったわけではない。
そんなことは期待していない。アテになるものか。
学校側、担任を全面的に信用して任せては置かないのがわたしのやり方だ。
そちらのほうは、放課後に直接電話をすることにした。
「聞いてない」「知らない」では済まされない問題だからだ。
半日お祭り前で何だかんだと忙しい時間を過ごしつつも、早く夕方にならんかとも思った。
四年生のときの集団万引き事件は、担任ふたりと校長・教頭の四人にしか知らされていなかったらしい。
当事者ばかりが知っていて、結局、そのほとんどの親たちはAくんとつきあわせないことで決着させた。
つまりは何も変わらないということだ。
被害者意識ばかりを持っていて、事実を見ようともしない。
指示されてやったことだとしても、悪いことをしてしまったのは子どもたち自身なのに。
六年生のその子の担任(男性)は、うちの上の子が三、四年生のときの隣りのクラスの担任だった。
年が近く、同じような年齢のお子さんもいて、何かと話が合った。
あの頃よりもいまのほうが、ずっと気負わずにお互いに話せていると思う。
あの〜、S・Rくんっていますよね、六年生に。
はい。うちのクラスです。
はっきりしたことはわからないんですが・・・。
そこで、これを何度も話すのはまるで見て来たようなウソを言うようでイヤだったのだが、四年生のときの話から始めないとわかりにくい。
Yくんの話も。この子の二番目のお姉ちゃんはうちの上の子と同級生。お姉ちゃんの担任もしていた。ちなみに現在の担任(E先生・女性)は、お姉ちゃんが五、六年生のときの担任だ。
その上でうちの子が「金を持って来いと言われた」という話を持ち出した。
その場にS・Rくんもいたこと。子どもの話で要領を得ないけれども、ほかの子からお金を取っているらしいことを伝えた。
先生、ガーンと行かないでね、子どもだってウソつくから。
うまーく、こう、ね。
そうですね。でもこれは早いうちに芽を摘まないといけないので、まず本人と話してみます。
良かった。先生、わたしは学校に任せっきりにしないの知ってるでしょう。
この件についてはE先生にもお知らせしてありますので、もし、E先生からお話があった場合にはよろしくお願いします。

取り敢えず先生方に話は通した。
ここからは父兄に連絡する番だ。
まずYくんち。
「かめちゃんだから、学校側も言うこと聞くんだよ。あたしたちが言ったって、全体で話し合うなんてことやってくれないもの」
と言われた。
そんなことはないのだ。
たぶんわたしの言うことの半分も聞いてはもらえていない。
それでもそんなふうに感じるのは、わたしがそれなりの努力をしているのを知らないからだろう。
提出物は誰よりも早く。
親の顔を覚える。兄弟を覚える。
先生方ひとりひとりと話をする。
父兄とも学年を越えて話をする。
何よりも、子どもたちひとりひとりをちゃんと知ること。
・・・・・。
学校だって自分の家の子だけを見ている親よりも、全体を見ている親の言うことを聞くのは当然だと思う。
また何かあったら伝えると約束して電話を切る。
仕事しながら接客しながら夫にいちいち説明しながら。
次にコンビ組んでかつて学年委員長・副委員長をやってた相棒に。
もうこの事件は学年だけでは済まないから、総会に掛けたいと思うの。
でも「何かありましたら」って言われたときに、わたしが挙手して提案すると、ひとりを吊るし上げるようなカタチになっちゃうでしょう。
それはイヤだから、これから学年委員長に電話をして根回ししときたいと思うんだけど。
そうだよなあ。おかあさんがたが多く出て来ると、感情論で、そいつひとりが悪いでおしまいになる可能性があるよな。
そうじゃなくて、自分の家の子じゃなくても悪いことをしたら叱ったり注意したり、全体で見て行かないと。みんなで良くしようという気持ちで接して行きましょう、っていう結論にしたいんだろ、かめちゃん。
ピンポン♪
ああやっぱりあなたと話してると楽だわ。
どうもありがとう。
委員長に連絡するね。

下の子が帰って来たので連絡帳を見る。
校長・教頭にも話を通すと書いてあった。
よしよし。事を荒立てるつもりはないのだが、これ以上悪い方向へ進むのは絶対に避けたい。
学年委員長に電話を入れて、話をつけて、ご飯を食べている最中に電話が鳴った。
担任のE先生だった。
この頃はうちの子にもAくんに対して言いにくいことを言わせるようにしていて、泣きながらでも話が出来るようになって来たと話す。
う〜ん、先生、うちの子は言い返したいんじゃなくて、イヤなこと言いたくない、喧嘩したくないから口をつぐむタイプなんですけど。
とは言わない。
それはまた別の話だと思う。
六年生の名前も出て来たので、きょう校長先生は出張していていなかったので、教頭先生にはお話を通しました。
もう、わたしたちの学年だけで済ませられる問題ではないですから。
そうですよね。わたし、さしでがましいんですけれども六年生の担任の先生にもお電話しました。お手紙書いてる時間がなくて(笑)。
せめて高学年だけでも話し合わなければいけないと思います。
それでもうちの子はきょうも遊びに行きましたよ。
ええ、ちゃんとお金を持っていないかなどはチェックしています。
イヤですけどね、お互いに。
六年生のS・Rくんとつきあって、お金を取られるようになったのは五年生になってからだとAくんは言ってました。
せっかく一年生から六年生まで縦割りでグループを作って活動しているのに、それが悪い方向に行かないようにしなくてはなりませんね。
学年総会で話し合えるようにしましょう。
委員長には連絡したので、一組の先生とも一緒に事前に話し合いましょう。
そうして、誰かひとりを悪者にしないようにうまく話を持って行きたいですね。
で、長い目で見守って行く方向で話し合いたいと思います。
大人だって、いきなりは変われませんからね。

でも先生、わたしね、思ったんです。
Yくんのときにはおじいちゃんまでも、うちの子のときには母親であるわたしが直接Aくんを注意しに行っている。
Aくん、何かモヤモヤした気持ちでいないでしょうか・・・。
う〜ん。それは・・・。

不思議な苧環の葉。
これだけでも花みたい。
こうして、みんなを、包み込むように。

昨年度の三学期、学年懇談会。
校長先生の話が心に残った。
赤ん坊のときには肌を離すな。
幼児のときには手を離すな。
学校に入ったら目を離すな。
思春期に入ったら心を離すな。
言ってることとやってることは全然違うのに、いい話をしちゃって。
いいネタをたくさん持っているかたなのに、いかんせん心がこもってないよ、校長。
でもこれはほんとにそうだと思う。
だんだん成長して手が掛からなくなって来たとは言っても、まだ十年かそこらしか生きていないのだ。
まだまだ親に構ってほしい年頃なのだ。
必要なとき以外に干渉するから子どもにいやがられる。
・・・でも、子どもが自分を必要としているときって、いつなんだろう・・・。

きのうきょうと長いエントリ書いたらえらく堪えてる。
でも、皆さんのコメントにとても励まされました。
ありがとうございます。
また折に触れて報告しますね。