酒井駒子さんというひとの抗し難い魅力を語るのに、現在のところ、この本ほど相応しいものはないと思います。
この人魚に出会ったときには、ふるえてしまいました。
こんなに恥じらっていながら匂い立つような色香を放つ姿に、何度見ても身体の芯が疼くのを感じます。
どんな子どもたちを描いていても、そこにエロティシズムを感じずにはいられなかったので、
この絵本の登場にはため息さえ漏れました。
子どもの頃、わたしはこういう雰囲気の絵が苦手でした。
とても好きで、いつまでも眺めていたいのに、ひと前では直視してはいけないような気がして・・・。
今は大人になって、誰彼かまわず、人目を憚らずに(この)絵本の色情を愉しむ悦びに浸っています。
このひとの絵を見て、誰かの肌が恋しくなったとしても、許します。
あなたのその感覚は、すこぶる正しいと思います。
そして、かつてのわたしと同じように感じている子どもたちに教えてあげたい。
あなたの感受性は、すばらしいと。

とても好きな絵本です。
少し前のわたしだったら、書いてないレヴュー。
酒井駒子さんの絵は・・・えっちですよね・・・。
この頃、仕事さぼってるのではありませんか。
いい職場だわ。
実は、アンデルセン生誕企画に、人魚姫と比較しようかなーなんてつもりで。
本屋にたのんだら、同じ出版社で全く違う絵のものが届いたのです。正統派童話本みたいなのが。
すぐに、取り替えてもらったけど。
駒子さんのが、ぞくぞくするよね。
でも子供は「怖い。。」で終わってしまいました。
人を前にして語ったり、ただしゃべる声だとまた違うと思います。
だから「幻滅するかも」って言ったでしょ。
期待に理想を膨らませすぎだよ。
子どもには怖いよね。色が暗いし。
でも小川未明の物語をあらわすのに、こんなにふさわしい絵は他にないよねえ。
大人は大人で楽しみませう。