イナゴ。
風除室のサッシの枠にしがみついてた。
先週末、久し振りに高校時代の友人たちと集まる。
一週間ほど前、同じ市内でも盂蘭盆を23日に行う地区に住んでる子が、お饅頭を買いに来てくれたのだ。
M子がね、また集まろうって。メールくれたの。けっこうストレスたまってるみたいだよ〜。
あぁいいねえ。久し振りにしゃべろうか。お盆も過ぎたし、夜なら大丈夫だから。
いまどき、ファミレスは高校生だけのたまり場じゃない。わたしたちみたいなオバちゃんたちにも有効。さらにトシとったうちのお客さまを見かけたときには仰天したけど(だって八十過ぎてるはず)。
夏休みも終わった週末とあって、夜の七時でも店内はガラガラ。
三人が揃って、さあ身の上話の始まりである。ここ五ヶ月の間には、それぞれにドラマがあったのだ。
でもまず爆弾発言によって、話はほとんどMの娘とその彼氏の話になった。
アタシ、来年おバアちゃんになるの。
(; ゚ ロ゚)ナン!( ; ロ゚)゚ デス!!( ; ロ)゚ ゚トー!!!
残るわたしたちは目が点。
Mの家は三代続いた婿取りの家で、そうなると昔から繁栄すると言われている。Mも子どもは授かったもののやはり女の子で、身体が弱いために第二子以降は諦めざるを得なかった。
昨年は高校を卒業したその娘の進路で大悩みしていたのだが、春先に集まったときにはとてもステキな彼氏ができて、ほとんどMの家でいっしょに生活しているということだった。それだって自分の家に当てはめたら、アタシだったらぜったいに許さないことなのだが、婿取りだということは早くに相手を確保しておきたいという事情を鑑みれば必然なことなのかも知れない。それに家中で歓迎してくれるし、その彼氏もまたそうしてあげたくなる家庭の事情も持っていて、これがまた身長180センチのイケメンで…とくりゃアタシの年があと二十若かったらなどと世迷い言を繰り出しそうなほどの人物で…って、いったい何のハナシ。
実は今週妊娠がわかっていちおう顔合わせだけしていた向こうの母親(離婚してその彼氏を含む三人の男の子がいる。下のふたりはまだ専門学校と高校生だ)に、また改めて挨拶に行くことにしたのだそうだ。
ところが、母親は以前の話し合いのときとは打って変わって「婿にはやれない」と言い出した。いざくれてやるとなったら惜しくなったのだろう。まるで犬猫のような扱いである。
もともと常識では計れない思想や行動力の持ち主であるらしく、あまりに突飛なハナシにわたしたちも以前から目を丸くしていたのだ。そんなオンナが結婚して三人も子どもを産んだということも驚きだが。
詳しく書くことはしないが、相当な修羅場が繰り広げられたと言っていた。たしかに。まるでTVドラマかと思ったよ。『鬼ばか』みたいな。
子どもは親の所有物じゃないし、ましてやその子はもう二十歳なのに。
こうして地元にいるわたしたち三人は、ひとりが婿取り、ひとりが次女だけど家を継ぎ(つまり一旦嫁に出たあと一家で実家に養子に入るということをしている)、そしてわたしが老舗に嫁ぎ…と形は違えど家を背負って生きているのである。だからなのか考え方はかなり似ていると思う。
そして上記のように真っ当な意見が出て来るとほっとする。自分の常識が家を背負っている友人から裏打ちされた気持ちになる。自分は、自分たちは家を背負っていても、それを無理に子どもたちにも背負わせるのはいかがなものかと思ってることも。
この一週間のあいだに妊娠がわかり、揉めたので体調を崩して入院し、彼氏の気持ちがわからなくなって混乱し…とMの娘も相当参っていたに相違ない。わたしたちはお互いの子どもたちがついて来たら、別に自分の子どもでなくても分け隔てなく接している。大人と子どもの区別もなしに話をする。そういうところが「いいなぁ」と自分も母親の友だちと友だち気分な娘なのだ。
さて、その妊娠中の子どものこと。
生まれてから籍を入れようかという意見も出ているらしい。
あれ?それって「養子」になってしまうんじゃないの?いくら妊娠中に認知ができるとしても。
籍を入れても夫婦別姓にできるようになったんだっけ?
ちょっと待って。まず役所に電話で匿名でいいから聞いてみなよ。「入籍しないで子どもを産んだ場合、戸籍には何と書かれますか?」って。いまちゃんと改正されたっけ?「子」じゃなく「長男」とか「長女」って書かれるっけ?
そうだね。「子連れで入籍した場合、子どもの欄には『養子』って書かれますか?」とも聞いたほうがいいね。
あぁ、結婚とは実に本人だけの問題にあらず。
隣のテーブルに座ってたにーちゃんたちがチラチラとこっちのほうを見てる。オリンピックの星野ジャパンのみっともない采配やら環境問題、税金に政治、ネズミ講に水商売(水販売?)、そのうえ戸籍や保険の話と目まぐるしく交わされる会話に驚いていたらしい。
ダンナさんの転勤でいまここにはいない仲間のことも、まるで作り話のようだけどホントの話で、つくづく小説なんて驚くに値しない、世の中はまだそんなに悪くないと安心するためにあるもんじゃないかと思えて来る。
ただのオバちゃんたちと思うなよ。アンタたちの何倍もの重荷を背負ってるんだから。いまの悩みなんて屁でもなかったと思うときがいずれやって来るんだから。
それにしてももうおばあちゃんとは。
>あぁ、結婚とは実に本人だけの問題にあらず。
まったくですね。内田先生曰く結婚とは親族が増えることだそうですが、つきあいたくない親族が増えるというのも困りますね。
夕べ映画『ミス・ポター』でも結婚を許すのどうのという話が出てきましたが、現代日本でも意識が変わってない親も多いのかもしれません。
友だちの娘さん、生んだら戸籍は「子」ですが、とりあえず認知をしてもらっておけば、後で結婚してお父さんが入籍したら「長女(男)」に変わると思います。
籍を入れても夫婦別姓、はまだのはずです。反対する人が多いそうなので。
あぁなるほど。自分の身に関係がないとニュースも真剣に見ないもので、最近「嫡子」だの「非嫡出子」だのでモメてたけどどうだったかしらとうろ覚えでいたのです。落合恵子さんがコメントしてたのは憶えてるくせに、肝心の内容はさっぱり。
ありがとうございます♪
とにかく本人どうしの気持ちが最優先なので、それがいい方向に転がるように祈るばかりです。いくら二十歳になってると言ってもちゃんとみんなに祝福されて(ましてや自分の親だし)結婚したいから我を通さない彼も、しっかりしてると思います。
成長するにつれて親子で口もきかなくなってしまうこともあるのに、この友人の家ではしっかりと深く話し合いがされていて、見習うことが多いです。
『ミス・ポター』、先月観ました。
結婚についてはここはイナカなせいもあって未だにああいう感じの家もありますねえ。婿や嫁を追い出したなんて話も聞きますし。あぁぁ、人間関係が増えるということは摩擦も増えるということです。
あの映画、絵と会話するというファンタジーっぽい要素は蛇足だと感じました。あれだけうつくしい湖水地方の風景と自分の生き方を貫き通したビアトリクスの姿を淡々と描くだけで、充分魅力が伝わると思います。ハリウッド、もっと正攻法でいいのに。
同感です。レニーもユアンもよかったけど、もうひとつ心を動かされませんでした。展開が予定調和だったからかなあ。
秋だっつ〜だに照りつける太陽はギラギラ・・・先日は
どうもでした^^あのおしゃべりのあとすぐに書いた葉書、遅れてきょう出しました。びっくりサプライズプレゼントのお礼はのちほど^^ではでは。
あの時代に生まれ育ったとしては革新的な女性だったのに、なんだかそこが生かされてない感じでしたね。それに、子どものための本を作ったことばかりが強調されて、実はキノコの研究の第一人者の部分があることは完全に無視。
植物画家としてもすごい腕前です。
あれではなんだかただの空想壁のあるおばさんのようでした。
>>わらしさん
いやあ、こないだはわたしのほうこそお喋りできてよかったです♪
あの残暑見舞いウケてくれたでしょ(爆
トシなのか毎晩泥のようになっています。気がつけば朝。
きょうは検査結果を聞きに行く日です。てやんでぇ。